みんなは、お父さんやお母さんが「サーバーがダウンした」「サーバーに負荷がかかってる」なんて話しているのを聞いたことはないかな?
「サーバー」って言葉、なんとなく難しそうに聞こえるよね。でも、実はみんなの身近なところにたくさんあるんだ。
今回は、この「サーバー」という、インターネットの世界でとっても大切な役割を果たしているものについて、小学生にもわかるように、わかりやすく解説していくよ!

サーバーは「みんなのリクエストに応える、すごい図書館」!

もし、みんなが「ドラえもん」の漫画を読みたいと思ったらどうするかな?
きっと、図書館に行くよね。図書館には、たくさんの本が置いてある。そして、司書のお姉さんやお兄さんに「ドラえもんの〇巻が読みたいです!」とお願いすると、貸し出し手続きをしてくれる。
この「図書館」や「司書さん」こそが、インターネットの世界でいう「サーバー」なんだ。
インターネットの世界で、みんながスマホやパソコンでウェブサイトを見たり、ゲームをしたりする時、みんなは「この情報を見せて!」という「リクエスト」を出している。
このリクエストを受け取って、探している情報(ウェブサイトのページやゲームのデータ)を見つけ出し、「はい、どうぞ!」と渡してくれるのが、サーバーなんだ。
サーバーと私たちの関係性:レストランで例えてみよう

もっとわかりやすく、レストランで例えてみよう!
- みんな(お客さん):ウェブサイトを見たい人
- スマホやパソコン(注文用紙):リクエストを出す道具
- サーバー(キッチン):リクエストされた情報(料理)を用意する場所
- ウェブサイトやゲーム(料理):サーバーが用意した情報
みんながスマホで「〇〇(好きなユーチューバー)の動画が見たい!」と検索すると、スマホが「〇〇さんの動画を見せてください!」というリクエストを出す。
このリクエストは、インターネットの道を伝わって、動画の情報を持っているサーバー(キッチン)に届くんだ。
サーバーは「OK!〇〇さんの動画ね!」と、その動画を探して、スマホに送り返してくれる。すると、みんなのスマホで動画が見られるようになる。
どうかな?サーバーは、みんなが知りたい情報を、いつでもすぐに見せてくれる、いわば「インターネットの裏方さん」なんだ!
サーバーとクライアントの関係

今のレストランの例で出てきた「みんな(お客さん)」や「スマホやパソコン(注文用紙)」のことを、インターネットの世界では「クライアント」と呼ぶよ。
つまり、
- クライアント:サービス(ウェブサイトなど)を利用する側
- サーバー:サービスを提供する側
この「クライアント」と「サーバー」が協力し合って、インターネットの世界は成り立っているんだ。
サーバーはどこにあるの?

「サーバー」と聞くと、なんだかSF映画に出てくるような、特別な機械を想像するかもしれないね。
でも、実はサーバーの正体は、みんなの家にあるパソコンと似たようなものなんだ。ただし、少し違うところがいくつかあるよ。
サーバーとみんなのパソコンの違い
項目 | みんなのパソコン | サーバー |
役割 | 自分が使う | 多くの人に情報を提供する |
電源 | 使う時だけONにする | 常にON! |
性能 | 一般的な性能 | 超高性能!たくさんのリクエストを同時に処理できる |
設置場所 | 家の中など | 専門の建物(データセンター) |
サーバーは、たくさんの人が同時にリクエストを出しても、スムーズに対応できるように、とても高性能なパソコンなんだ。
さらに、停電したり、故障したりしないように、専門の建物「データセンター」に集められて、24時間365日、しっかりと管理されている。
みんなが夜中にスマホをいじっていても、サーバーが動いてくれているから、安心してインターネットを楽しめるんだね。
データセンターってどんなところ?
データセンターは、たくさんのサーバーが集まっている、いわば「サーバーのマンション」のような場所。
- 地震や火事に強い建物:大切なデータを守るため、頑丈に作られている。
- 超強力なエアコン:サーバーは常に動いているので、たくさんの熱を出す。熱くなりすぎると壊れてしまうので、大きなエアコンで冷やしている。
- 自家発電機:もし停電が起きても、すぐに電気が供給できるように自家発電機が備わっている。
- セキュリティ:外部の人が勝手に立ち入れないように、たくさんのカメラや警備員がいて、しっかりと守られている。
このように、データセンターはサーバーを安全に守るための工夫がたくさん詰まっているんだ。
サーバーの種類ってどんなものがあるの?

サーバーは、その役割によって、たくさんの種類に分かれている。
サーバーの種類 | 役割(例) |
ウェブサーバー | みんなが見るウェブサイトのデータを置いている |
メールサーバー | メールを送ったり受け取ったりする役割 |
データベースサーバー | みんなの名前や住所、ゲームのスコアなどのデータを保存している |
ファイルサーバー | 写真や動画、書類などのファイルを保存している |
ゲームサーバー | オンラインゲームの情報を管理している |
ウェブサーバーの仕組み
みんなが「Google」や「Yahoo!」といったウェブサイトを見るときの流れを、もう一度詳しく見てみよう。
- みんながURLを入力:スマホやパソコンで「https://www.〇〇.com」のようなURLを入力する。
- DNSサーバーが住所を探す:URLは、人間がわかりやすいように文字でできているけど、サーバーは数字でできた「IPアドレス」という住所でしか、相手を特定できない。そこで、DNSサーバーがURLに紐づいたIPアドレスを探してくれる。
- ウェブサーバーにリクエスト:IPアドレスがわかったら、ウェブサーバーに「〇〇のウェブサイトを見せてください!」とリクエストを送る。
- ウェブサーバーがデータを送る:ウェブサーバーは、リクエストされたウェブサイトのデータ(HTML、CSS、画像など)を探し、みんなのスマホやパソコンに送る。
- ウェブサイトが表示される:送られてきたデータをもとに、みんなのスマホやパソコンがウェブサイトを表示する。
この一連の流れが、一瞬のうちに行われているんだ。
サーバーが「ダウン」するとどうなるの?

サーバーが「ダウン」する、つまり「動かなくなる」と、どうなるか知っているかな?
サーバーは、みんなのリクエストに応える大切な役割を担っているから、もしサーバーがダウンしてしまうと、そのサーバーが管理しているサービスが使えなくなってしまうんだ。
例えば、
- ウェブサーバーがダウン:ウェブサイトが表示されなくなり、「ページが見つかりません」というエラー画面が出る。
- ゲームサーバーがダウン:オンラインゲームにログインできなくなったり、通信エラーになったりする。
- メールサーバーがダウン:メールを送ったり受け取ったりできなくなる。
こうなると、みんなが使っているサービスが使えなくなってしまい、とても不便だよね。だから、サーバーを管理している人たちは、サーバーがダウンしないように、毎日しっかりと管理しているんだ。
サーバーはどれくらいすごいの?

みんなが使っているLINEやYouTube、Googleなどのサービスには、たくさんの人が同時にアクセスしているよね。
例えば、LINEは日本だけでも8,000万人以上の人が使っている。もし、その人たちが同時にメッセージを送ったり、スタンプを送ったりしたら、どうなるだろう?
普通のパソコンでは、たくさんのリクエストを同時に処理しきれずに、すぐに動かなくなってしまう。
でも、LINEやYouTubeなどのサーバーは、たくさんの人が同時に使っても大丈夫なように、たくさんのサーバーが協力し合って動いているんだ。
まるで、大きなレストランに、たくさんの料理人がいて、たくさんの注文を同時にさばいているようなイメージだね。
サーバーは、みんなが快適にインターネットを使えるように、とてもすごい力を持っているんだ!
サーバーに関するよくある質問コーナー
本日の講座 まとめ
今回は、みんなが使っているインターネットを支えている「サーバー」について、わかりやすく解説しました。
- サーバーは「みんなのリクエストに応える、すごい図書館」のようなもの。
- クライアント(みんな)からのリクエストを受けて、情報(ウェブサイトなど)を届けてくれる。
- サーバーは、たくさんの人が使っても大丈夫なように、とても高性能なパソコンで、専門のデータセンターで管理されている。
- サーバーがダウンすると、そのサービスが使えなくなるため、専門家が24時間体制で守っている。
どうだったかな?
サーバーは、私たちのインターネット生活を陰で支えてくれている、なくてはならない存在だということがわかってもらえたら嬉しいな。
次にインターネットを使う時は、「あ、今、サーバーが頑張ってくれているんだな」って、ちょっと思い出してみてね!