アフィリエイトという言葉、最近よく耳にするけれど、具体的にどんなものかご存知ですか?「怪しい」「なんか難しそう」といったイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、アフィリエイトはインターネットを使って個人が手軽に始められる、とても魅力的なビジネスモデルです。
本講座では、アフィリエイトの基本から具体的な始め方、稼ぎやすいジャンル、収入の目安、そして初心者におすすめの始め方まで、徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたもアフィリエイトの全体像を理解し、今日から第一歩を踏み出せるはずです。

アフィリエイトとは? Web広告の仕組みと種類

まずは「アフィリエイトとは何か?」という基本的な部分から見ていきましょう。
アフィリエイトは「成果報酬型広告」
アフィリエイトとは、インターネットを利用した成果報酬型の広告プログラムのことです。簡単に言うと、あなたのWebサイトやブログで企業の商品やサービスを紹介し、その紹介を通じて読者が商品を購入したり、サービスに登録したりすることで、あなたに報酬が支払われる仕組みです。
- 広告主(企業): 商品やサービスを提供し、アフィリエイターに広告掲載を依頼する企業です。
- ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー): 広告主とアフィリエイターを仲介するサービスです。多種多様な広告案件を取り扱っており、アフィリエイターはASPを通じて広告を選びます。
- アフィリエイター(あなた): 自身のWebサイトやブログ、SNSなどで商品やサービスを紹介する人です。
- ユーザー(読者): あなたの紹介記事を読んで、商品やサービスを購入・利用する人です。
この4者が関わり合うことで、アフィリエイトは成り立っています。
アフィリエイト広告の種類
アフィリエイト広告には、いくつか種類があります。
- 物販アフィリエイト: ECサイトの商品などを紹介し、購入が発生すると報酬が得られるタイプです。Amazonアソシエイトや楽天アフィリエイトが有名です。
- 情報商材アフィリエイト: 電子書籍やオンライン教材など、デジタル形式で提供される情報商材を紹介するタイプです。報酬単価が高い傾向にあります。
- サービス系アフィリエイト: クレジットカード、保険、証券口座開設、人材紹介サービスなど、無形サービスへの申し込みを促すタイプです。高単価案件が多いです。
- クリック報酬型広告: 広告がクリックされるだけで報酬が発生するタイプです。Google AdSenseが代表的ですが、アフィリエイトとは少し性質が異なります。厳密にはアフィリエイトは「成果報酬型」を指すことが多いです。
アフィリエイトのメリット・デメリット

アフィリエイトには、他のビジネスにはない独自のメリットとデメリットがあります。
メリット
- 初期費用が安い: サーバー代やドメイン代など、月に数百円〜数千円程度で始められます。店舗を構えるなどの初期投資は不要です。
- 在庫リスクがない: 商品を仕入れる必要がないため、売れ残りのリスクがありません。
- 時間や場所に縛られない: インターネット環境があれば、自宅でもカフェでも、好きな時間に作業できます。副業としても始めやすいのが魅力です。
- 一度仕組みを作れば半自動化も可能: 記事を一度書けば、それが継続的に収益を生み出す「資産」となります。
- 顔出し不要: 匿名で活動できるため、本業に影響が出る心配もありません。
デメリット
- 収益化までに時間がかかる: 始めてすぐに稼げるわけではありません。半年〜1年、あるいはそれ以上の期間、収益が発生しないこともあります。
- 継続力が必要: 地道な記事作成やサイト改善が不可欠です。途中で諦めてしまう人も少なくありません。
- SEOなどの知識が必要: 検索エンジンからの集客を目指す場合、SEO(検索エンジン最適化)の知識が求められます。
- 情報収集が重要: 常に最新の情報をキャッチアップし、読者のニーズに応える記事を作成する必要があります。
- 報酬が不安定な場合がある: 検索順位の変動や広告主の都合で、報酬が上下する可能性があります。
アフィリエイトの始め方ロードマップ
では、具体的にアフィリエイトを始めるにはどうすれば良いのでしょうか?ざっくりとやることを説明すると、以下の通りです。
- ブログ・サイトのテーマを決める
- サーバーとSSLを契約、ワードプレスでサイト作成
- SEO対策、記事作成
- アフィリエイトサービスなどに登録、サイトに広告を掲載して収益化
- GA4などのツールを利用してサイトを分析しながら収益を改善

詳細は以下講座で紹介していますので、さらに詳しく知りたい方は目を通してください。

稼げるジャンルと収入の割合

アフィリエイトで稼ぐためには、ジャンル選定が非常に重要です。
稼ぎやすいジャンルの特徴
一般的にアフィリエイトで稼ぎやすいとされるジャンルには、いくつかの共通点があります。
- 悩みが深い・緊急性が高い: 人間関係、健康、お金、美容など、人生における深い悩みや、今すぐに解決したい問題に関わるジャンルは、商品やサービスへの需要が高く、購買意欲も高まりやすいです。
- 市場規模が大きい: 多くの人が関心を持ち、購入・利用する可能性のある市場は、それだけ潜在的な顧客が多いということになります。
- 高単価案件がある: クレジットカードや証券口座開設、転職サービス、エステ、不動産投資など、1件あたりの報酬が高いジャンルは、少ない成約数でもまとまった収入になりやすいです。
- 継続性がある(消耗品、サブスクリプションなど): サプリメントや化粧品などの消耗品、VOD(動画配信サービス)やフィットネスジムのようなサブスクリプションサービスは、一度購入・登録してもらうと継続的な収入に繋がりやすいです。
- 競合がまだ少ないニッチな分野: 大手サイトがあまり参入していない、特定のニーズに特化したニッチな分野は、上位表示を狙いやすい傾向があります。
具体的な稼ぎやすいジャンル例
いくつか具体的な稼ぎやすいジャンルとその理由を挙げます。
- 金融・投資系:
- 特徴: クレジットカード、証券口座、FX口座、不動産投資、保険など。
- 稼げる理由: 1件あたりの報酬単価が非常に高い(数千円〜数万円)。お金に関する悩みは深く、ユーザーの行動意欲が高い。
- 注意点: 専門知識が求められる。情報が古くなると信頼性が失われる可能性がある。
- 美容・健康系:
- 特徴: スキンケア、ダイエット、脱毛、サプリメント、フィットネスジム、医療脱毛など。
- 稼げる理由: 多くの人が悩みを抱えており、需要が非常に高い。消耗品が多く、継続的な購入が見込める。高単価の医療系サービスもある。
- 注意点: 薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)や景表法(不当景品類及び不当表示防止法)など、法律の遵守が厳しく求められる。効果を誇大に表現しないように注意が必要。
- 転職・副業系:
- 特徴: 転職エージェント、転職サイト、プログラミングスクール、副業関連サービスなど。
- 稼げる理由: 人生の転機に関わるため、ユーザーの切実なニーズが高い。転職成功やスキル習得への意欲が高い。高単価の案件が多い。
- 注意点: 最新の求人情報や市場動向を常にキャッチアップする必要がある。
- VOD・エンタメ系:
- 特徴: 動画配信サービス(U-NEXT, Hulu, Netflixなど)、電子書籍、ゲーム、音楽サービスなど。
- 稼げる理由: 趣味や娯楽は幅広い層に需要がある。無料体験期間からの有料プラン移行で報酬が発生するケースが多い。手軽に始められるため、成約ハードルが低い。
- 注意点: 競合が多い。報酬単価は他のジャンルと比較して低め。
- ウォーターサーバー・宅配食事サービス:
- 特徴: ウォーターサーバーの契約、食材宅配サービス、ミールキットなど。
- 稼げる理由: 日常生活に密着したサービスで、一度契約すると継続利用が見込める。健康志向の高まりで需要が増加している。
- 注意点: 競合が多い。地域限定のサービスもある。
実際はどのジャンルが稼げるのかはあなた次第。AIを使用して見極めませんか?
上記稼げるジャンルはあくまで一般論で、当たり前ですが稼げる=競合が多く、初心者が後発で稼ぐのは難しいと言わざる負えません。そこであなたにぴったりのジャンルをAIにサポートしてもらいながら決めてはいかがでしょうか。

アフィリエイト収入の割合と目安
アフィリエイトでどれくらいの収入が得られるかは、ジャンル、サイトの規模、記事数、運用期間などによって大きく異なります。

一般的な収入の割合
日本アフィリエイト協議会(JAIR)が2024年4月に発表した「アフィリエイト市場に関する調査2024」によると、アフィリエイトサイト運営者の月額収入の割合は以下のようになっています。
- 収入なし: 32.7%
- 1,000円未満: 23.3%
- 1,000円〜5,000円未満: 13.9%
- 5,000円〜1万円未満: 6.1%
- 1万円〜3万円未満: 7.3%
- 3万円〜5万円未満: 3.5%
- 5万円〜10万円未満: 3.7%
- 10万円〜30万円未満: 4.1%
- 30万円以上: 5.4%
このデータから分かるように、半数以上のアフィリエイターは月5,000円未満の収入です。しかし、月10万円以上稼いでいる人も10%近く存在します。これは、アフィリエイトが「誰でも稼げる」わけではないが、「努力すれば稼げる」ことを示しています。
収入の目安と期間
収入目標 | 期間の目安 | 特徴 |
〜5,000円/月 | 半年〜1年 | 初心者が最初に目指すライン。継続すれば比較的達成しやすい。 |
〜3万円/月 | 1年〜2年 | 副業として少しずつ成果が出てくる。継続的な努力と改善が必要。 |
〜10万円/月 | 2年〜3年 | アフィリエイト専業も視野に入るレベル。SEO知識やマーケティング戦略が重要。 |
10万円以上/月 | 3年以上〜 | 継続的なPDCAと複数サイト運営、チーム運営なども検討するレベル。 |
あくまで目安であり、ジャンルや個人の努力によって期間は大きく変動します。
報酬単価の考え方と種類

アフィリエイトの報酬は、大きく分けて2つの種類があります。
1. 固定報酬型
- 広告主が設定した「1件あたり〇〇円」という固定の報酬額です。
- 例えば、クレジットカード発行で5,000円、資料請求で1,000円など。
- 高単価案件はこのタイプが多いです。
2. 料率報酬型(歩合制)
- 商品価格の「〇〇%」が報酬となるタイプです。
- Amazonアソシエイトや楽天アフィリエイトが代表的です。
- 例えば、10,000円の商品が売れて、料率が5%であれば500円の報酬です。
- 購入単価が高い商品ほど、報酬額も大きくなります。
アフィリエイト初心者におすすめの始め方

アフィリエイトは魅力的なビジネスですが、何も知らずに始めると挫折しやすいのも事実です。初心者だからこそ、効率的に始められる方法を選びましょう。
1. まずはWordPressブログから始める
無料ブログサービス(Amebaブログ、はてなブログなど)でもアフィリエイトは可能ですが、長期的に安定して稼ぐためには、WordPressブログが断然おすすめです。
WordPressをおすすめする理由
- 自由度が高い: デザインや機能のカスタマイズが自由自在です。あなたのブランドイメージを確立しやすいです。
- SEOに強い: 検索エンジンからの評価を受けやすく、上位表示を狙いやすい構造になっています。
- 広告の制限が少ない: 無料ブログサービスによっては、アフィリエイト広告の掲載に制限がある場合がありますが、WordPressは基本的に自由です。
- 資産になる: ドメインやサーバーはあなたの資産となり、ブログが成長すれば売却することも可能です。
レンタルサーバーとドメインの選び方
前述の通り、初心者にはXserverがおすすめです。これらのサービスは、WordPressの自動インストール機能があり、初心者でも簡単にブログを立ち上げられます。
ドメイン名は、サイトの内容が分かりやすく、覚えやすいものを選びましょう。例えば、あなたが旅行好きなら「https://www.google.com/search?q=travel-log.com」のような形です。

2. ASPは複数登録する
ASPは1つに絞らず、複数のASPに登録することをおすすめします。
複数登録のメリット
- 扱える案件が増える: ASPごとに扱っている広告案件が異なるため、複数のASPに登録することで、より多くの選択肢から最適な案件を選べるようになります。
- 報酬単価の比較: 同じ広告案件でも、ASPによって報酬単価が異なる場合があります。複数のASPで比較し、最も条件の良いものを選べます。
- リスク分散: 特定のASPでトラブルがあった場合でも、他のASPから収益を得られます。
初心者におすすめのASP
- A8.net: 日本最大級のASPで、取り扱い案件数が非常に多いです。初心者でも使いやすいインターフェースも魅力です。
- もしもアフィリエイト: Amazonや楽天などの大手ECサイトのアフィリエイトも手軽に始められます。「かんたんリンク」機能で商品リンクも作りやすいです。
- afb(アフィビー): 美容・健康系に強く、担当者が丁寧なサポートをしてくれることが多いと評判です。
- LinkShare(リンクシェア)/ Traction(トラクション): 大手企業や有名ブランドの案件が多いです。
- バリューコマース: ECサイト系の案件が豊富で、Yahoo!ショッピングとの提携もあります。
まずはA8.net、もしもアフィリエイトの2つから始めてみて、慣れてきたら他のASPにも登録してみましょう。

3. まずは30記事を目標に書き続ける
アフィリエイトで成果を出すには、とにかく記事を書き続けることが重要です。
継続が力となる理由
- Googleからの評価: 記事数が増え、サイト全体の情報量が増えることで、Googleから専門性が高いサイトとして評価されやすくなります。
- キーワードの網羅性: 多くの記事を書くことで、様々なキーワードでの流入が増え、より多くの読者にリーチできるようになります。
- ライティングスキル向上: 記事を書き続けることで、ライティングスキルやSEOの知識が自然と身についていきます。
- データが蓄積される: 多くの記事があれば、Google AnalyticsやSearch Consoleで分析できるデータ量が増え、より的確な改善策を見つけやすくなります。
「質より量」ではないが「量も質の一部」
闇雲に記事数を増やすだけでは意味がありません。読者の検索意図を満たす「質の高い記事」を継続して書くことが前提です。しかし、初心者のうちは、完璧な記事を目指しすぎて手が止まってしまうことが多いです。まずは「7割完成度でも公開する」くらいの気持ちで、手を動かし続けることが大切です。

4. SEOの基本を学ぶ
検索エンジンからの集客を目指すなら、SEO(検索エンジン最適化)の基本は必須です。
最低限知っておきたいSEOのポイント
- キーワードリサーチ: 読者がどんな言葉で検索しているかを理解し、記事に含めるキーワードを選定する。
- タイトルと見出しの最適化: 記事タイトルや見出しにキーワードを含め、読者と検索エンジンに内容を分かりやすく伝える。
- 内部リンク: 関連性の高い自サイト内の記事同士をリンクで繋ぎ、サイト全体の回遊性を高める。
- サイトの表示速度: サイトが早く表示されるように最適化する。遅いサイトは読者が離れてしまう原因になります。
- モバイルフレンドリー: スマートフォンからも見やすいサイトにする。
- E-E-A-T:
- Experience(経験): 実際に商品やサービスを使った経験に基づいた情報か。
- Expertise(専門性): その分野の専門家としての知識があるか。
- Authoritativeness(権威性): その分野の権威として認識されているか。
- Trustworthiness(信頼性): 情報源が信頼できるものか、正確な情報を提供しているか。
- これらの要素を満たすことで、Googleからの評価が高まり、検索順位が上がりやすくなります。特にYMYL(Your Money or Your Life:お金や健康、人生に大きな影響を与える分野)ジャンルではE-E-A-Tが非常に重要視されます。
SEOに関する情報は書籍やブログ、YouTubeなどでも学ぶことができます。常に最新の情報をキャッチアップするように心がけましょう。
5. PDCAサイクルを回す
アフィリエイトは、PDCAサイクル(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:改善)を地道に回すことが成功の秘訣です。
- Plan(計画): どんな記事を書くか、どのキーワードを狙うか、どんな広告案件を使うかなどを計画します。
- Do(実行): 計画に基づいて記事を執筆し、公開します。
- Check(評価): Google AnalyticsやSearch Consoleでアクセス状況や検索順位を分析し、目標とのギャップを確認します。
- Action(改善): 分析結果に基づいて、記事のリライト、広告の最適化、サイト構造の改善などを行います。
このサイクルを繰り返し、常にサイトと記事の品質を高めていく意識が大切です。
アフィリエイトに関するよくある質問(FAQ)

本日の講座 まとめ
この記事では、アフィリエイトの基本から始め方、稼げるジャンル、収入の目安、そして初心者におすすめの進め方までを詳しく解説しました。
- アフィリエイトは成果報酬型のWeb広告: あなたのサイト経由で商品が売れたり、サービスが利用されたりすると報酬が発生します。
- 初期費用が安く、時間や場所に縛られない魅力的なビジネスですが、収益化には継続的な努力と時間が必要です。
- アフィリエイトの始め方ロードマップは以下の6ステップ:
- ジャンル・テーマ選定(興味・得意なことと稼ぎやすさを両立)
- サイト・ブログ開設(WordPress推奨)
- ASPに登録(複数登録がおすすめ)
- 記事を執筆する(キーワード選定、検索意図、SEOを意識)
- 広告を掲載する(提携申請とコードの貼り付け)
- 分析と改善を繰り返す(Google Analytics, Search Consoleを活用)
- 稼げるジャンルは「悩み解決」「高単価」「市場規模の大きさ」がカギ。金融、美容、転職、VODなどが代表例です。
- アフィリエイト収入は二極化の傾向がありますが、継続的な努力で月数万円〜数十万円以上も十分可能です。
- 初心者におすすめの始め方: WordPressブログを開設し、複数のASPに登録。まずは100記事を目標に質の高い記事を書き続け、SEOの基本を学びながらPDCAサイクルを回しましょう。
アフィリエイトは決して楽な道ではありませんが、正しい知識と継続する力があれば、あなたの未来を変える大きな可能性を秘めています。この記事を読んで、アフィリエイトに挑戦する第一歩を踏み出していただければ幸いです。