アフィリエイトで安定的に収益を上げるためには、EPC(Earnings Per Click)と承認率(確定率)の理解が不可欠です。これらの指標を正しく把握し、活用することで、効率的な案件選定や収益最大化が可能となります。本記事では、EPCと承認率の基礎から、業界別の相場、改善方法までを詳しく解説します。

EPCとは?

EPC(Earnings Per Click)とは、アフィリエイト広告1クリックあたりの期待収益を示す指標で、運営サイトに掲載する広告を選定する際に利用します。計算式は以下の通りです。
EPC = アフィリエイト報酬 ÷ クリック数
例えば、ある広告で10,000円の報酬が発生し、クリック数が100回だった場合、EPCは100円となります。この数値が高いほど、少ないクリック数で高い収益が期待できることを意味します。
EPCには「発生ベース」と「確定ベース」の2種類があります。発生ベースのEPCは成果が発生した時点での数値であり、確定ベースのEPCは成果が承認された後の実際の報酬に基づく数値です。確定ベースのEPCは、より実態に即した指標として重要視されます。
承認率とは?
承認率とは、発生した成果のうち、最終的に報酬として確定された割合を示す指標です。計算式は以下の通りです。
承認率(%)= 確定数 ÷(確定数+キャンセル数)× 100
例えば、10件の成果が発生し、そのうち7件が承認された場合、承認率は70%となります。承認率が高いほど、発生した成果が報酬に結びつきやすく、安定した収益が期待できます。
承認率は、商品やサービスの特性、広告主の審査基準、クッキーの有効期限などによって異なります。例えば、即日配送が可能な物販系の商品は、購入者の意欲が高くキャンセルが少ないため、承認率が高い傾向にあります。
EPCと承認率の関係性

EPCと承認率は密接に関連しており、両者を組み合わせて考えることで、より正確な収益予測が可能となります。確定ベースのEPCは、以下のように計算されます。
確定ベースのEPC = 発生ベースのEPC × 承認率
例えば、発生ベースのEPCが100円で、承認率が80%の場合、確定ベースのEPCは80円となります。このように、承認率が低いと、実際の収益が想定よりも少なくなる可能性があるため、両方の指標を考慮することが重要です。
業界別のEPC相場
EPCは業界や商品ジャンルによって大きく異なります。以下は、主要なジャンルにおけるEPCの目安です。
ジャンル | EPCの目安(円) |
---|---|
グルメ・食品 | 0.12 ~ 264.70 |
ファッション | 0.06 ~ 257.65 |
旅行 | 0.27 ~ 201.14 |
金融・投資・保険 | 1.34 ~ 4,445.24 |
仕事情報 | 0.80 ~ 5,500.33 |
高単価な商品やサービスを扱うジャンル(例:金融、保険、転職など)は、EPCが高くなる傾向にあります。一方、低価格帯の商品を扱うジャンル(例:食品、ファッションなど)は、EPCが低めとなることが一般的です。
これからブログやサイトを作成する場合、事前のジャンル選定において掲載したい広告をよく確認し、上記相場に対して低すぎないか、チェックするようにしましょう。

EPCと承認率の確認方法
主要なASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)では、EPCや承認率を確認することが可能です。以下は、代表的なASPと確認条件の一覧です。
ASP名 | EPCの確認可否 | 確認条件 |
---|---|---|
A8.net | 〇 | 誰でも可 |
Value Commerce | 〇 | 誰でも可 |
もしもアフィリエイト | △ | 月間承認金額が11,000円以上 |
afb | △ | メディアランクがゴールド以上(報酬額10万円以上) |
これらの情報を活用し、案件選定の際にEPCと承認率を確認することで、より効率的なアフィリエイト活動が可能となります。
EPCと承認率の改善方法

EPCと承認率を向上、運営サイトの収益を拡大させるには、以下のような施策が有効です。
1. コンバージョン率(CVR)の向上
EPC向上には、訪問者の成約率、すなわちCVRの改善が不可欠です。まず、ランディングページ(LP)の導線や内容を見直しましょう。訪問者が迷わず行動できるよう、見やすく・伝わりやすいデザインやコピーを意識します。
また、訴求ポイントの強化や信頼性(口コミ・レビュー・実績紹介)の提示も効果的です。期間限定キャンペーンや特典の訴求は購入意欲を刺激し、CVRを高めます。A/Bテストを繰り返し行い、改善効果を検証・継続することも重要です。
2. 報酬単価の高い案件の選定と交渉
EPCを高めるには、高単価な案件を扱うことが有効です。ASPが提示する平均EPCや承認率を参考にしながら、成果の出やすい案件を選定しましょう。
また、ある程度成果を上げている場合は、ASPに報酬単価のアップ交渉をしてみるのも一つの手です。報酬が高ければ、1クリックあたりの利益(EPC)が上昇し、少ないアクセスでも収益を上げやすくなります。長期的には、複数ASPを比較して高条件の案件を選ぶ目も必要です。
3. 承認率の高い案件を選ぶ&精査する
いくらクリックが多くても、承認率が低ければ報酬にはつながりません。サイト運営者としては、なるべく承認率の高い案件を選ぶことが重要です。
ASPによっては承認率を公開していない場合もありますが、サポートに問い合わせたり、実績のあるアフィリエイターから情報を得ることで実態を把握できます。過去に否認が多かった案件については原因分析を行い、コンテンツの見直しや類似の高承認案件への乗り換えを検討しましょう。
4. 成果が承認されやすい訴求方法の導入
ユーザーが成果条件を正しく理解していないと、否認されやすくなります。本文中に成果条件の行動に誘導する文章を入れましょう。
加えて、購入や申込みを促す前に「初回限定」「返品不可」など注意事項も補足しましょう。期待値のズレをなくすことで、キャンセルによる否認を減らすことができます。信頼性の高いコンテンツづくりが、長期的に承認率向上につながります。
epcと承認率に関するよくある質問(FAQ)
まとめ
アフィリエイトでの収益最大化を目指すには、EPCと承認率の理解と活用が不可欠です。EPCは1クリックあたりの期待収益を示し、承認率は成果が報酬として確定される割合を示します。これらの指標を組み合わせて分析することで、より正確な収益予測と効率的な案件選定が可能となります。
また、EPCや承認率を向上させるための施策を継続的に実施することで、安定したアフィリエイト収益につながりますので、定期的に見直しましょう。